オペラ セーラ A Little Princess
登場人物紹介
役名 キャラクター詳細 声種・備考
セーラ・クルー このオペラの主人公。インド生まれの少女。
父はインドで財をなした退役キャプテン(陸軍大尉もしくは海軍中佐)。
母はフランス人だったが幼い頃に亡くなった。
レディとしての教育を受けるためロンドンにやってくる。
フランス語に堪能、他の教科も優秀だが、なぜか学院長のミンチンとはそりが合わない。
想像力が豊かで、物語を作るのが得意。
第1幕の末尾で父が破産した上病死したことを知らされる。
第2幕では居心地の良い寮の個室から屋根裏部屋へ追いやられ、代用教員とメイドを兼ねたような立場となる。いちどは絶望するが、ベッキーや他の友人たちの励ましにより気力を取り戻す。
第3幕で、彼女を捜していた父の旧友の大富豪と巡り会い、養女となる。
ソプラノ レジェロ〜リリコ

全幕に登場。一部フランス語による歌詞あり。
特に指定しない限り合唱シーンには加わらない。

アリア「傷ついた小鳥」「わたしはひとりぼっち」
アリエッタ「なつかしいインド」他
ベッキー ミンチン神聖女学院のメイド。
体罰を受けそうになるところをセーラに救われ、以後親友となる。
第2幕では窮地に落ち込んだセーラを力づける。
本人も学院長のミンチンににらまれ、追い出されそうになるが、セーラと共に救われ、のちに大富豪の養女となったセーラのコンパニオン(話し相手)に大出世。
メゾソプラノまたはソプラノ

3幕1場のみ登場無し。
1幕1場では使用人たちのグループで合唱シーンに加わる。

アリエッタ「お使いの途中で」
アリア「あなたはいまでも」他
メアリ・ミンチン 寄宿学校ミンチン神聖女学院を経営する学院長。
教育熱心ではあるが、経営が楽でないせいか、拝金主義に見えるところもある。
使用人に対しては厳しい。たいへん口数が多い。
妹のアメリアのことは軽侮しており、愚痴のはけ口くらいにしか考えていないが、最後に反撃をくらう。
ソプラノ リリコ〜スピント

3幕2場のみ登場無し。
特に指定しない限り合唱シーンには加わらない。

アリア「学校の経営は大変」他
アメリア・ミンチン メアリの妹。ミンチン神聖女学院の寮監のようなことをしている。
穏やかな性格で同情心も豊かだが、口下手なせいか姉には逆らえない。
いつも姉の愚痴のはけ口にされ、軽く見られているが、最後に反撃する。
ソプラノ リリコ〜スピント

2幕2場、3幕2場は登場無し。
特に指定しない限り合唱シーンには加わらない。

アリア「いい加減にして」
デュファルジュ フランス語の教師。
セーラに初歩を教えようとするが、そのフランス語の能力に驚く。
落魄したセーラは、メイド仕事のかたわら、デュファルジュの助手として小さい生徒たちを教える役に就く。
メゾソプラノ

1幕1場、2幕2場、3幕2場に登場。
3幕2場では合唱シーンに加わる。

二重唱「これは驚いたわ」
役名 キャラクター詳細 声種・備考
アーメンガード ミンチン神聖女学院の生徒。
父は高名な学者だが、本人は何をやってもダメな劣等生。
セーラの親友となり、セーラが落魄しても変わらぬ友情を持ち続ける。
ソプラノ リリコ

3幕1場のみ登場無し。
1幕1場冒頭では女生徒のグループで合唱シーンに加わる。

マドリガル「パパはえらい学者」
ロッティ ミンチン神聖女学院の小さい子のクラスの生徒。
母親を亡くしており、セーラを「セーラママ」と呼んで母親のように慕う。
ソプラノ レジェロ

2幕2場、3幕1場は登場無し。
1幕1場では小さい生徒たちのグループで合唱シーンに加わる。
ラヴィニア ミンチン神聖女学院の生徒。
セーラが転入してくるまでは、学院いちばんの優等生だったせいか、セーラに対抗心を燃やしている。
意地悪なところがあるが、自分でもなかば自覚しており、後半で自身を見つめ直すことになる。
ソプラノ リリコ

3幕1場のみ登場無し。
1幕1場冒頭では女生徒のグループで合唱シーンに加わる。

アリア「あの子が嫌いだった」他
ジェシー ミンチン神聖女学院の生徒。
いつもラヴィニアとつるんでいるが、腰巾着というよりもツッコミ役の面が強い。
セーラに対してはそれほどの反感は持っていないが、セーラが落魄するとつき合いをやめようとする。
メゾソプラノまたはソプラノ

2幕2場、3幕1場は登場無し。
1幕1場冒頭では女生徒のグループで合唱シーンに加わる。
役名 キャラクター詳細 声種・備考
カリスフォード インドから帰国した大富豪。
セーラの父キャプテン・クルーの親友で、共同事業者だった。
キャプテン・クルーの死後、ダイヤモンド鉱山が盛り返して大もうけする。
しかし親友の死に大いに責任を感じている。
また自分には子供が居ないため、キャプテン・クルーの娘を相続者にしようとし、八方手を尽くして行方を捜していた。
のち、セーラを養女にする。
車椅子に乗っている病身の男だったが、ラストシーンでは健康になっている。
テノール リリコ〜ドラマティコ

3幕に登場。

アリア「心ならずも」
ラムダス インド人のもと水夫。
カリスフォードの召使い。
ひょんなことからセーラと知り合い、カリスフォードの指示により援助する。
バリトン

2幕と3幕に登場。
カーマイケル カリスフォードの顧問弁護士。
自信満々な男。
カリスフォードの依頼で、キャプテン・クルーの娘の行方を捜している。
ベーカー街のとある名探偵と知り合いらしい。
テノール レジェロ〜リリコ

3幕1場に登場。
料理番 ミンチン神聖女学院の使用人。
機嫌が悪いと弱い者に当たり散らす癖があるが、根は気のいい人。
セーラのコンパニオンになったベッキーをうらやむが、仲間から「あんただってもう少し人柄と心がけと、それから腕がよけりゃね」と指摘され、それもそうだと笑い出す。
任意の声種

1幕1場で使用人たちのグループで合唱シーンに加わる。
2幕1、2場、3幕2場に登場。
合唱 女生徒たち(女声合唱)
小さな生徒たち(女声・童声合唱)
使用人たち(混声合唱)