苦しいことがたくさんありすぎて
風香さん 2000.5.24.
 お久しぶりです。随分長い間書き込まなかったけれど、情勢がものすごく変化しています。まあ、同じでも嫌ですけど。苦しいことがたくさんありすぎて、途方に暮れている感じ。
 一つ目は、今の団のこと。合唱が一番じゃない人が増えている、と思う。少なくても合唱に全てを捧げる人なんてもういない。この私だってそうだ。将来だって心配だ。他にやりたいこともある。でも、なんなのだろう。それ以上に今の団には魅力がない。歌は好きだけれど、曲も嫌いではないけれど、逃げたくてたまらなくなることがある。
 人を引っ張っていくのって、なんて難しいのだろう。私には向いていなかったのかもしれない。雰囲気を作り出すことができない。何かを創り出そうというパワーが湧いてこないといっても、ただの甘えにしかならないのはわかってるけれど。わかってるから...ここに来た。誰にも見つからないことを祈って。
 元々本当は依存心が強い方だから、誰かに聞いてもらいたいのかもしれない。直接関係のある人には言えないから。本当の意味で相談できる人を見つけられていないのが、一番の問題なのだろうな。私このままで大丈夫なんだろうか。

 そして今の彼のこと。ずーっと前にここに書き込んだ時の先輩。結局私の友達と彼とはほどなく別れてしまって、半年くらい前から私はその人とつきあってる。これだけが原因ではないけれど、結局友達との友情は失ってしまった。
 でも迷っているの。つきあっている、ってどういうことなんだろう。彼ももう就職しているからそんなに会えるわけじゃない。
 この前、彼は飲み会があって、その後でもいいから会おうって約束した。久しぶりだったし、私はかなり無理をして、夜彼の家に行った。終電までには帰るからと言われ、時間をつぶしながら待っていたんだ。なのに、なのにさ。一緒に飲んでいた人が潰れてしまって介抱していたら終電のがした、なんて。
 面倒見がいいのは知ってる。でも、だからといって、じゃあ残された私はどうなるんだろう。彼が勝手に終電をのがして朝まで駅にいるのは好きにすればいい。でも、そんな可能性があるのだったら、呼んでくれなければよかったのに。事故だろうけど、あまりに自分がばからしくなった。意外と軽く見られているのかもしれない。どうせ許してもらえるだろうと思っているのかもしれない。あるいは、どうしても帰らなくちゃと思うほど、私が大切ではないのかもしれない。
 どれも考えたいことではないし、そんなことを考える自分を嫌だと思うけれど、考えざるをえないよ。信じていたのに、凄く...裏切られた感じ。
 そして一番恐いのが、私が本当に彼に会いたかったのかがわからなくなってしまったこと。うまく言えないけれど、どこか「ごっこ遊び」をしているような錯覚をおぼえることがある。彼を好きなのは確かだ。でも、果たしてそれは恋愛感情なんだろうか。友達じゃいけないんだろうか。よく...わからない。つきあう前にだいぶ長い間、友達と恋人の中間地点にいたせいなのだろうか。
 もう、頭の中がごちゃごちゃで、なんかよくわかりません。時々何もかもから逃げ出してしまいたくなる。そんな自分も嫌になって。全部自分がしっかりすればいい問題と言えばそうなんですけどね。
MIC 2000.5.24.
 その後どうなさってるかな、と心配しておりました。
 いろいろいやなことがあるみたいですが、時にはものすごく高所から自分の周囲を見下ろしてみるというのも効果的かもしれませんよ。
 自分が全知全能だと思ってみるのです。
 そうすると、いろんな悩みが、
「たかが××じゃないか」と思えてくるものです。
 たかがサークル活動。たかが恋愛。なんて小さな問題。
 一度そういう見方をしてみると、また名案も湧いてくるかもしれませんよ。
 そのまんま何事にもしらけちゃうというのは困りますが、その、高みからの視点を携えて、もう一度現実に戻ってみましょう。
 それで行き詰まったら、またここへ来るもよし。
 「どうにもならない事態」なんか、そうそう発生するものではありませんから。

 まあ、そうは言っても、せっかくのご投稿でしたので、私の思うところを述べてみますね。


*合唱団のこと*
 最近のことは存じ上げませんでしたが、ログを読んだところでは、合唱団でなんらかの責任ある立場に就任なさったようですね。
 そういう立場がなかなか大変であるのは、どこでも同じです。
 私もある音楽家団体の副会長という役職に就いていますが、予算が削られて経済的にとても苦しい状態であるのはもちろん、年数回開かなければならないコンサートの運営も楽ではありません。
 しかし、そういう内情は、役職についていないとわからないもので、一般の会員はそれとも知らずに好き勝手言うわ、会費はなかなか払ってくれないわ、連絡してもちっとも反応してくれないわ、まったくいらいらすることこの上ありません。
 コンサートへの出演を頼んでも、なんとなくお客様気分で、
 
「あたしにやれることがあったらなんでも言いつけてね〜〜」
とは言ってくれるものの、問題は
 
「そっちがやれることを見つけてやってくれないことには話にならんでしょーが!」
という点にあるわけで。
 風香さんも、きっと他の団員の、そういう参加意識の低さにいらだっておられるのではありませんか?

 大学合唱団はプロではないので、一生合唱で食べてゆくというわけにもゆかないわけです。
 合唱を生活の中での最優先事項に置くことができないというのは、やむを得ないというか、当然のことかもしれません。
 風香さんご自身もそうであると認めていらっしゃいますよね。
 で、そういうご自身を、本当はこれではいけないんだ、とお思いになっていて、それゆえ余計に他の人のだらしなさが目についてしまうというところなのではないでしょうか。
 しかしまあ、物事への燃焼度が人によって違うのは仕方のないことです。
 冒頭に述べたように、一旦「たかがサークル」と考えてみてはいかがでしょう?
 いやになればやめればいいんです。生活がかかっているわけではないのですから。
 人をひっぱろうなどとしなくてよいのではありませんか?
 自分が楽しくなるようにしていればそれでいいのです。
 他の人たちも、それに巻き込まれて楽しくなってくることだってあるものですよ。
 気楽に、自然体でやることをお奨めします。


*彼氏のこと*
 私も実のところ「つき合う」ってどういうことなのか、よくわかっていません。
 将来結婚するつもりであるというのならわかるのですが、そうとも限らないようで。
 デートをして、記念日にプレゼントをしあって、セックスをして、なんとなく相手が自分のものであるようなないような。
 結婚ということに付随する拘束力──お互いを全面的に支え合うという責任を背負いたくないためのモラトリアム。
 そう考えると、なんとなくむなしい話でもありますよね。

 一般に男の方が、この状態において、相手に期待をかけすぎる傾向があるようです。
 ほとんど、「責任を伴わない結婚状態」と錯覚してしまう者もしばしばいるようで、急に態度がでかくなったりします。
 相手のことを、「養ってやらなくてよい女房」くらいに考えてしまうのですね。
 だから、あんまり相手への気遣いがなくなります。
 女性側は、お熱の時はそれも気にしないのですが、ちょっと冷静になった時など、とても腹立たしくなることがあるようです。
 腹立たしくても許してしまう人と、許さずにさっさと別れてしまう人がいるわけですが……

 彼氏としては、すでに風香さんを半ば「身内」と感じているので、そういう事情でやむを得ず帰れなくなったとしても、勘弁してくれるだろうと考えていたのではないでしょうか。
 風香さんが大切でなくなったというのではなく、身内と思って遠慮がなくなったのだと思われます。
 風香さんが、それを許せるかどうかですね。
 
「身内だと思ってくれたんだ♪」と喜ぶか、
 
「何様のつもりよ、甘えないでよ」と怒るか、それは風香さん次第ということになります。

 要するに、お熱い時期というのは、すでに終わっているのです。
 恋愛というものは、いつまででも熱く燃え上がっていて欲しいものですが、人間の関係というのはなかなかそうもゆきません。
 いつかは、炎の関係から、水や空気のような関係に移行せざるを得ません。
 その新しい時期──すでに相手が炎の関係を与えてくれなくなった段階──に、風香さんは対応できますか?
 対応できそうなら、つき合い続ければよいと思います。
 風香さんが、まだ熱い恋愛状態というものに未練があるのなら、それを与えてくれる人を新たに見つける方がよいかもしれません。
 その選択肢がある点が、結婚ではなく「つき合っている」状態のメリットなのでしょうから。

 ともあれ、何事も、あまり考えすぎない方がよいかもしれませんよ。
 逃げ出したいときは逃げ出してもいいのです。
 何日か、ふらっと旅をしてくるとか(私は時々やります(^_^;;)
 それから、
本当の意味で相談できる人がいない、とお書きでしたが、それ以前に、「本当の意味で」人に相談してみたことがおありかどうか、考えてみてください。
 本気で問いかければ、本気で答えてくれる人は必ず居るものですよ。
 どうか、元気を出して!!
 いや〜、長いログになってしまった……(^_^;;;;;;
猫又大魔王さん 2000.5.25.
 わーい風香ちゃんだ♪

 先日見かけたときば元気そうだったのに、へたってますなあ。風香ちゃんがへたっているのは気に喰わないぞ。

 で、お嘆きの点ですが、多分風香ちゃん自身でも判っているんでしょうが、合唱の件も彼氏の件も同じ構造をしているんですよ。

・私の努力に、相手が応えてくれない・

という構造を。
 
「あたしがこんなに尽くしているのに、彼はあたしをほっぽらかした」
 「あたしがこんなに旗を振っているのに、団員どもは燃えてくれない」


 あえて書きますが、物事というのはそんなものです。

 だから、仲間や家族や恋人というのは貴重なんです。
 燃えていないと見える団員だって、合唱なんて流行ってもいない辛気臭い事をやりにわざわざ集まっているのでしょう?
  彼だって普段は声を掛けてくれるのでしょう?
 彼らは貴女とは違う人間なのですから、それはあたりまえのことじゃない。貴重なことなんです。彼らの好ましい面を見て、大事に考えて下さい。

 彼らを捨てるのはいつでもできます。貴女は自由ですから。本当に耐えられなくなったら捨てて下さい。

 まあ、合唱に関していえば、凄い人達を見過ぎているからなあ。あの人達を標準にすると何もできなくなりますよ。

 私のような田舎の小さな合唱団の下手くそテナーから見ると、風香ちゃんとこの活動は羨ましいものです。
 その陰で運営陣は泣いているだろうと思っていたら、やっぱり泣いていたのね。でも泣いているのは風香ちゃんだけかな?

 若いこと自体羨ましい。私なんて、今から何をしても名歌手にはなれませんからね(^^)

 彼氏がまた可愛い風香ちゃんを泣かすことがあったら、おぢさんにご一報下さい。鉄拳制裁を加えますので(^^)

風香さん 2000.6.15.
 確かに彼とのことはそうなのかもしれない。
 改善しようとする態度が見られたのでそれでいいと思っています。お互いの恋愛観をぶつけていって、我慢できなくなる、あるいは我慢したくなくなるまでは付き合っていてもいいのかもしれない。
 あの人も何を考えているのかはわからないけれど、まだ深刻に考えなくちゃいけないほどではないはず。

 でも団のことは違うんです。
 私は頑張ってない。おそらく、責任なんて果たしていないのだと思う。
 それは自分以外の誰かにはどうすることもできない。今までが甘えすぎていたんだ。一人では何もできない子供だったんだ。そしてそこから抜け出す努力をしようとしていないんだ。

 理由はおそらくわかっている。今は学科の方がやりたいことがあるんだ。
 いや違う、逃げているから学科が楽しいんだ。きっと両方。
 学科でももっともっと成長しなくちゃいけないことがあって、それの方が今の自分にとって大事なのかもしれない。
 うちの指揮者には怒られるだろうけど、いい音楽をしたいと思う以前に、勉強もしたい。遊びにも行きたい。将来音楽で生きていこうなんて思っていないから、会社もそこそこに合唱団に全てをかける人を見ても羨ましいとは思わない。留年してまで合唱をやろうとは思わない。

 本来好きでやっていることが義務化してしまっている現在が耐えられないのかもしれない。
 団にいても
「歌っている時しか楽しくない」なんて、間違ってるんだろう。
 確かに
「いらいろなことができる」と思ってやってきたけれど、ちょっとパンクぎみ。他ではできないことをしているのも承知で、でも失うものも大きいと思う。
 実際、合唱団の活動に支障がでるからと諦めた学科の行事がいくつあるのか。そう思うと、本当に自分がやりたいことが何なのかわからなくなってくる。
 もしかする本当は上手くなりたいなんて思っていないのかもしれない。
 誰かに聞いてもらいたいなんて思っていないのかもしれない。
 そんなことまで考えてしまって、自分が恐くなってくる。
 かといってやめる勇気なんてありもせず。両方死ぬ気でやれるほど強くないのも事実です(決めつけるのは逃げている証拠だと言われたりもしますが、そうなのかもしれません。凄い人たちに
「やろうとしないからだ」と言われれば、返す言葉はありません。ただ、もともとあまり一度にたくさんのことをできない性格なのは確かですけど)。

 きっと、いまどうしようもなく無気力なのです。
 そんな自分が許せないのに、何もしようとしない。だから悪循環なんです。自分で何とかするしかないのです。
 凄く低いレベルでもがいてるんだな。それでも時は流れていく。やることはどんどん増えてゆく。少しづつでも、良い方向に考えてゆければいいのだけれど。
MIC 2000.6.15.
 ひとつ言えることは、自分で自分を分析しはじめてしまうときりがないということですね。
 私もずいぶんそれをやって、無用に悩みました。
 でも無用だというのは、あとになって悟ることで、若い頃はなかなかわからないものです。
 たぶん私がここで、自己分析など無用だからやめなさいと言っても、風香さんはそんな気にはなれないでしょう。
 たとえ結果的になんにもならなくても、そうやって思い悩む時期があるというのが大事なことなのかもしれません。

 長くもない、一回きりしかない人生の中で、何かをやるということは、他の何かを切り捨てるということでもあるわけですね。
 時にはそれは、すごくつらいことかもしれませんが、やはり仕方のないことです。
 後悔しないような選択をしようと思っても、いざとなると迷いが出るもの。
 それが人間というものなのでしょうか。

 合唱団について言えば、歌うことがいやになっているのか、団の中の人間関係に疲れているのか、それとも単に練習がハードで負担に感じているだけなのか、見きわめることが必要ではないかと思います。
 いまの団にいることが風香さんにとって負担なのであれば、やめて、もしやはり歌いたいのなら他のもっと負担の小さい、例えば一般合唱団に入ればよいのではないでしょうか。
 そうは言っても、いまの団の中で築いた交友関係などが壊れてしまいそうで不安ではありますよね。
 でも、もやもやしたものを我慢していて、決定的に感情が悪化してから訣別するよりは、よい形で離れられるうちに離れた方がよいとも言えます。
 最終的に決めるのは風香さんご自身しかいないわけですが、私としては、前回も書いたように、やめてしまわないまでも、何週間かなりと離れてみるのも一策と考えますけどね。
猫又大魔王さん 2000.6.20.
 彼氏の件は時間をかけるのが一番です。結婚する、なんてことになると、何十年も一緒にいることになるわけですし、まだまだモラトリアムで充分だと思います。

 合唱団の件、そかそか、以前の悩みの延長なのね。
 大筋、MIC先生のおっしゃる通りだと思う。そそのかすようで悪いけど、ここは一発休団しましょう。
 学生合唱団だと休団=退団になりうるんだけど、そうなったらそうなったで仕方がない。

 #これでおぢさんも某筋から睨まれることになるか(^^;

 音楽が好きなら、大丈夫その内何かやる気になりますよ。申訳ないけど、大学合唱団の団員程度の伎倆なら、ブランクがあっても直ぐ取戻せます。
 個人レッスンで独唱を目指すのも楽しいよ〜

 昔は
「部活の為に留年する」のは勲章だったけど、今はもっとスマートな時代だからね。折角広い世界を見始めたんだから、面白そうなことは端から手を付けて見ればいい。次第に本当に好きなものだけが残ります。

「愛と友情の遍歴」目次へ戻る